電力コラムCOLUMN
「HEMS(ヘムス)」とは、「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略称で、家庭で使われるエネルギーを管理して、エネルギーを節約するためのシステムです。政府はこの「HEMS(ヘムス)」を2030年までに全国すべての住宅に設置することを目指しています。今回は、住宅のスタンダードな機能になりつつある「HEMS」についてご紹介します。
HEMSの主な機能は、モニターを通して電気やガスの使用量を見える化し、家電機器を自動的に制御することです。HEMSを設置していれば、電気の使用量をフロアごと、部屋ごと、さらにはコンセントごと、細かく把握でき、更にガスと水道と連携すれば家庭で使用するエネルギーすべてを数値でリアルタイムに把握できるようになります。また、電気の「見える化」により、ひと目で電気の無駄が分かるようになります。HEMSは電気の見える化だけでなく、把握した電気を自動的に制御し、外出先から家電製品を遠隔で操作することが可能です。電気代が安い時間帯に家電製品を自動運転させ、逆に高い時間帯は節電運転をさせる、ということも可能です。
また、節電だけでなく、二酸化炭素の削減等にも役に立つため、社会全体が取り組むべき「省エネ」にも深く関わるシステムでもあります。新築住宅では必須のシステムなのですが、住宅を新たに購入される方は「HEMSって何だ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。ちなみに、HEMSは、新築でもリフォームでも取り付け可能です。
国は2030年までにZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目指しており、そのためにHEMSが必要となります。そのため、国では平成26年3月31日までの申請に上限10万円の補助金制度を設定していました。エネルギーの使用量を抑えて、節電と省エネを実現する「HEMS」。まだ導入されていない方は、ぜひご検討ください。現在も補助金制度はありますので、ご興味のある方は各地域の支援制度をご確認ください。