電力コラムCOLUMN
インターネット環境が整ってきましたので、誰でもスマートフォンやパソコンを使うことによって、情報を得ることや人と関わることがとても手軽にできるようになりました。
今、教育現場においても、ICT教育が注目されています。
ICT教育とは、インターネットを活用したアクティブラーニングと呼ばれる授業のことで、文部科学省においても教育現場への導入を積極的に推進しています。
おそらくこれからの教育現場は、学校に通って授業を受けるということだけではなく、ICTによって新しい教育方法が取り入れられていくことでしょう。
ここでは教育のICT化がどのように進んでいるのかお伝えしていきたいと思います。
ICT教育とは、インターネット技術を活用して遠隔授業を行うもので、文部科学省が推進している教育方法です。
遠隔授業といっても、単に先生が一方的に授業をするだけではなく、児童と積極的に意見を交換する「アクティブラーニング」の手法が注目されています。
いま学校社会においても学業や人間関係がとても複雑になっていますので、不登校児童が増えている現状があります。
学校に行きたくても行けない、学びたいのに学べない、将来のことを考えると不安になる、そんな児童を一人でも少なくするために、 ICT環境を整えることを国は積極的に推進しています。
これは意外に知られていないのですが、このICTを活用した教育は平成17年に国で定められていることですが、近年の通信環境の発達によって積極的な運用が可能となったのです。
文部科学省では増え続けている不登校児童の対策として、ICTによって自宅で授業を受けても出席にできるシステムを積極的に推進しています。
すでにロボット技術を導入している学校は存在していて、自宅や療養先などで授業を受けることによって、授業は出席扱いとなっています。
以前はこのような場合においても出席とすることができませんでした。しかし学校側が児童の理解度を把握することで、先生は正確な評価ができるようになりましたので、出席扱いしてもよいということになったのです。
何かしらの原因で不登校になってしまった児童は、学校が欠席になることによって評価が下がってしまい、将来的に自分の希望する学校に進学できない可能性があるという問題がありました。
しかし教育のICT化によって、児童は学校に出席できるようになりましたので、不安も解消し自分の自信につながった児童も多いのではないでしょうか。
みなさんは全国にある小学校・中学校で、不登校の児童数はどれぐらいいるのかご存知でしょうか。
文部科学省が毎年調査結果を公表しているのですが、平成29年度のデータでは過去最多となっており全国で約14万4千人いることが分かっています。ちなみに平成28年度と比べても、1万人増えているのです。
ちなみに不登校とは連続して30日以上欠席していることを指しているのですが、その原因はさまざまです。病気や経済的な理由だけではなく、人間関係、環境の変化、学校生活の疲れ、将来への不安、いじめなど、とても複雑です。
でも不登校の子供たちは全て学校が嫌いで行きたくないわけではなく、学校に行って友達と楽しく過ごしたいと思っているにも関わらず行けない子供たちも多いのです。多くのことを学びたいと考えている児童はたくさんいるのです。
学校に行きたくても行けない、そんな児童にとって教育のICT化は画期的な技術ではないでしょうか。
学校にいるロボットと病院で療養する児童を通信環境で結ぶことによって、音声だけのやり取りだけではなく、身振り手振りを行うことや友達と遊ぶことまで可能となりました。
今まで病院の中だけで寂しい思いをしていた子供達が、 ICT化によって楽しい学校生活を経験できるようになったのです。
さらにこの ICT教育は不登校に対する支援だけではなく、離島や山間部などに住んでいる児童の支援や、世界の子供たちとの合同授業も可能となっています。
過疎地にある学校では、限られた少ないメンバーの中だけしか学ぶことができませんでしたが、 ICT教育化によって遠く離れた学校と合同授業ができるようになりました。
さらに海外の学校とも交流事業が積極的に行いますので、常に世界最先端の教育を受けることも可能で、どの場所にいても活きた語学の学習ができるのです。
文部科学省 平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/10/__icsFiles/afieldfile/2018/10/25/1410392_2.pdf
文部科学省:高等学校の全日制課程及び定時制課程における不登校生徒に対する通信の方法を用いた教育による単位認定について
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121502/1309986.htm
文部科学省 不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について(通知)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/04121502/06041201.htm
日テレNEWS24 「療養中でも出席に」ICTで変わる学び方
http://www.news24.jp/articles/2018/10/05/07405994.html