電力コラムCOLUMN
今回は電気料金がどのように決まるのか、そしてその節約方法をご紹介していきます。
電気代=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金
まずはこの計算式が基本となります。
基本料金=基本料金単価×契約電力(kw)×【(185-力率)÷100】
電力量料金=電力量料金単価×1カ月の消費電力量
(※ここに『燃料費調整単価(マイナスの場合もあり)』が加わります)
再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×1カ月の消費電力量
このような計算方法で値が決定されます。
※ちなみに各料金は小数点以下切り捨てとなります。
「デマンド料金システム」に応じて、基本料金が計算されます。
デマンド料金システム:「その月を含めた過去12カ月における最大需要電力」に沿って契約電力が定まるシステム
例えばエアコンなどを使うたびに、消費電力が多くなっていきます。
そして、「一定の時間単位で、平均してどれくらいの電力を消費したか」ということを、計量器をベースに計算します。
そうすると、単位数としては1カ月で1400~1500といった単位になります
(1日24時間=48単位として、30日間であれば48×30=1440単位となります)
「1カ月間における最大需要電力」とは、その1400~1500単位の中の最高数値のことなのです。
月々の契約電力=「その月を含めた過去12カ月における最大需要電力」の中の最大値
一例として、契約をした最初の月が7月だったとして、当月の最大需要電力が100kwの場合は、契約電力は100kwとなります。
そして次の8月が110kwだった場合は、110kwの方が多いので契約電力が110kwに変わります。
9月が105kwだった場合、110kwより少ないので110kwのままという流れになります。
「次の年の8月が100kwかつ、去年の9月の105kw以上になった月が存在しない」のであれば、105kwに契約電力が変更されます。
なぜなら、「その月を含めた過去12カ月」で考えるという仕組み上、「去年の8月」の110kwという数値が無関係になるからです。
「12カ月を1単位として、1カ月ずつ細かくずれていく」と考えると、契約電力についてのイメージが持ちやすいかもしれません。
基本料金=基本料金単価×契約電力×(185-力率)/100
という計算をすると先ほど紹介しました。
そして力率というのは、「電気をどの程度ムダにしなかったか」という成績のことです。
上記の計算式上「力率85パーセント」をクリアしているのであれば、基本料金が下がります。
(85を超えていれば最後に1未満の数字を掛けることができます。)
ただ、通常の工場の力率は平均して70パーセント前後とされていますので、難しいかもしれません。
また、「力率を改善する手段」も存在しますが、専門用語が頻出する複雑な話になりますので、力率を良くしたい場合は、専門家などに相談することをおすすめします。
こちらは季節によって計算が変わります。
季節の分け方
夏季:7/1~9/30
夏季以外:上記以外の時期
あとは「夏季の電力量料金単価が○○円、夏季以外の電力量料金単価が○○円」といたように電力企業のHP等に記載されているので、確認してみてください。
この5つがポイントです。
すぐに取り組むことができるのは「5:消費電力を落とす」ということだと思います。
まずは、電気を無駄遣いないか見直してみましょう。
同一の電力量を利用するのであれば、やはりできる限り節約したいものですよね。
そのためにも、まずは契約電力の計算の仕方を抑えておいていただければと思います。
その上で、どうしても必要なのであれば電力会社自体を変更することも検討してみてください。
また、一人暮らしなのであれば、特に消費電力を落とすことが重要になります。
一人暮らし家庭の電気代の平均値は4000円前後とされていますので、それよりも大幅に高い場合は電気の使い方や電力会社を見直してみることをおすすめします。
一人暮らしとなるとアパートなどに住んでいる人が多いでしょうから、ご自身の判断だけで色々と変えることはできないでしょう。
そのため、エアコンなどの電力を多く消費するモノの使い方をまず改善すると良いでしょう。
それから、エアコンはやめて扇風機にすると電気代を節約できる可能性が高いです。
また「冬場はカーテンを使わない、夏場はカーテンをつける」など、電化製品以外のところでも工夫すると、さらに電気代が節約することが叶いますよ。