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電気代の値上げについて
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電気代の値上げが発生する理由は?|値上げ対策としてできること

日本では2018年の1年間において何回か「電気代の値上げ」が行われました。
そして2019年にも値上げをし、それ以降も徐々に上がり続けているという状況です。

ここでは主に「電気代が値上がりする理由」と「値上げ対策としてできること」について解説していきます。

電気代の値上げの最大の理由は「資源価格の高騰」にある

「電気代=基本料金+「燃料費調整額」を含む従量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金」となっています。まず、「基本料金」は「電力会社と契約しているだけで発生する料金」ですから電力消費量によって変わることはありません。

そして状況によって大きく変化するのが「燃料費調整額」です。
原則として、「石炭、原油、液化天然ガスなどの資源価格が上がれば、燃料費調整額も上がる」と考えましょう。
仮に「資源価格が上がっているにも関わらず、燃料費調整額を変えない」となると、どこかで破綻する事になる可能性が高いです。

では、なぜ資源価格が上がるのでしょうか。

まず、日本は発電用の資源の大半を輸入に頼っています。
そして、「石油などを算出する国」において紛争や政情不安などが発生すれば、いわゆる「地政学的リスク」の影響で資源価格が大きく変化する可能性があるのです。
現に2018年頃からは「アメリカが行った経済制裁」によって、中東エリア(産油国が多い)で政情が乱れ、原油価格が高騰しました。

「ならば日本も『電気の自給自足をすればいい』」と感じるかもしれませんし、実際にそういった動きがないわけではありません。
しかし、「電気の自給自足を進めるためにはコストがかかる」「すぐに成果が現れるわけではないので積極的になりにくい」などの理由で、あまり政策が進んでいないという現状があります。

したがって、この先も日本国内の電気代が値上がりし続けることが予想されています。

電気代の値上げ対策としてできる主なこと

続いて、「家庭レベル」では電気代の値上げ対策としてどのようなことができるのかお伝えしていきます。

1:電力会社を見直して、必要に応じて変更する

2016年度から日本では「電力自由化」によって、一般家庭でも「電力会社を自由に切り替える」ということが可能になりました。
ですから電気代を下げたいのであれば、各種電力会社の料金をチェックし、現行よりも安くなりそうな会社があれば乗り換えることをおすすめします。

ここでポイントとなるのは、「基本料金と従量料金の合計に注目する」ということです。
家庭における電力の消費状況によって、「『基本料金が安い電力会社』と、『従量料金が安い電力会社』のどちらを選択したほうが安くなるのか」が異なるからです。

また、「豪華なキャンペーンを行っているものの、電気料金そのものはそれほど安くない」
という電力会社も少なくありませんから気を付けましょう。

ちなみに、「電力会社を変更することで、電気の安全性が下がることはないのだろうか」という疑問を抱く方もいるようです。
これに関してですが、「どの電力会社も同一の送電網を使う」ため電気の安全性はほとんど変わりません。

また、電力会社を切り替える手続きは基本的に非常に簡単です。
基本的に「現行の電力会社の解約手続き」は不要ですし(自動で切り替わります)、何らかの工事が必要になることもありません。

2:節電をする

もちろん節電をすることによっても電気料金を下げることができます。

そして節電方法には主に2種類あります。

それは、

・消費電力をカットする
・使っている家電製品の効率をアップさせる

ということです。

前者に関しては、「冷蔵庫の開け閉めの回数を可能な限り減らす」「電気をこまめに消す」「長期間使わない家電製品のコンセントを抜く」などが該当します。

また、後者については、例えば「エアコンのフィルターのクリーニングを行う」などが当てはまります。「エアコンはそもそもの電力消費量が多い」ため、フィルターを綺麗にして冷却力を上げることで、意外なほどの節電効果を発揮してくれるかもしれません。

元々の電力消費量にもよりますが、節電をするだけで年間数万円のコストカットができる可能性があります。

3:クレジットカードで電気代を支払う

また、電気代の支払いをクレジットカードで行うことができる電力会社も多いです。
例えば「4人家族」の場合、平均の電気代は12000円程度です。
これを「ポイント還元率1.0パーセント」のクレジットカードで支払う場合、年間で1440ポイント(1440円相当)が獲得できる計算になります。

ちなみに、「電気代の支払い」に関しては、年々便利な方法が増えています。
例えば、「LINEPay請求書支払い」というサービスがあります。
これは、スマートフォンアプリの「LINEPay」により請求書のバーコードを読むと、それだけで支払いができるというシステムになっています。
「支払いの簡単さを優先したい」という方はこちらも検討してみてはいかがでしょうか。