電力コラムCOLUMN

日本国内のエネルギー事情|自給率を上げるための政策はあるのか
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エネルギーは色々な資源から作ることができますが、日本はその中で「石油」に頼る割合が非常に高い国です。
しかし、一昔前に比べて近年は状況が変わってきています。

石油ショックが日本国内のエネルギー情勢に大きな影響を与えた

石油ショックと呼ばれた現象が、1970年~1980年で2度に渡り起きています。
それをきっかけに、

・石油以外の資源への注目度のアップ
・省エネルギー政策の活性化
・石油を安定して確保するための政策の活性化

といった様々な変化が日本国内でも起こりました。
しかし、それを機に日本のエネルギー自給率が大幅に上昇したのかというと、そのようなことはありません。
全く向上していないということはありませんが、エネルギー自給率は未だ8パーセント前後となっています。
ちなみに、残りの94%の依存先の割合としては中東地域がメインとなっています。

エネルギー自給率は本当にアップさせなくてはならないのか?

「エネルギー自給率が低い」と聞くと「じゃあ、エネルギー自給率を上げないと!」と感じる人や、一方で「エネルギー自給率が低くも不便なく生活できているのだから、エネルギー自給率を上げる必要などないのでは?」と感じる方もいるでしょう。

結論から言いますが、「エネルギー自給率はアップさせるべき」だと筆者は思います。

そう感じる最大の理由は、「エネルギーの依存先が偏っているから」です。
日本は、全エネルギーのうちの9割以上を石油でまかなっており、その8割以上を中東地域から輸入しています。

中東エリアでは、エネルギー情勢に影響を与える可能性がある社会問題がたびたび発生しています。
今のところは危機的状況に陥ったことはありませんが、

・エネルギーの供給量が激減する
・エネルギーの値段が大幅に上がる

といったトラブルが発生しないとは言い切れません。

日本国としてはどのようなエネルギー政策を進めているのか

実際、日本国としてもエネルギー自給率を上げるための政策を行っています。
例えば、経済産業省は「日本産エネルギー」として、再生可能エネルギーに関する政策です。

また、化石エネルギーを安定して取得できるように、「天然ガスや石油を採取する権利」を広げていく取り組みも行っています。

さて、再生可能エネルギーに関しては「固定価格買取制度」というものが導入されました。
これは、「電力会社が、再生可能エネルギーにより生み出した電気を一定の値段で購入する」と、国が取り決めた仕組みのことです。

電力会社は、電気を使う事業所・施設・住居などから賦課金を収集して、それによって電気を買い取っています。

・発電量が上下しやすい
・発電のためのコストが低くはない

といった問題が、再生可能エネルギーには残されているため、
大規模な利用にはまだ心許ない面もあります。
しかし、これらが解決されれば、日本国内での導入割合がアップしていくはずです。
つまりは、エネルギー自給率が上がることが期待できます。

太陽光発電パネルを自宅に設置することも可能

近年は、自宅の屋根などに太陽光発電パネルを取り付ける人が増えてきました。

生み出した電気を自宅で使えば、電気代を大幅に下げることが可能です。
これに関しては、「自宅における電気の自給率を上げている」と表現して良いでしょう。

また、「自宅における電気の自給率が100%を超えた」場合、自分の家庭で電気を消費し切らなかったのであれば、先ほど紹介した「固定価格買取制度」があるので、電力企業が電気を買ってくれます。

ちなみに、基本的に太陽光発電パネルよって生み出した電気は貯めることが不可能なのですが、蓄電池を利用すれば「電気を保存する」ことが可能です。

そのため、雨天時や夜中でも太陽光発電によって発生させた電気を使うことが出来ます。
ですので、停電した際も蓄電池があればいつもと同じように電気を使うことができるので、用意しておくと何かと安心です。

ただ、「太陽光発電パネルを設置するのにかなりの費用がかかるのでは?」と感じるかもしれません。
確かにそういった面はありますが、今はおよそ7~8年前の5割程度の値段でパネルを取り付けられるようになりました。
(割合はあくまで目安です)

また、太陽光発電パネルの発電効率も全体的にアップしましたので、パネルをそれほど多く設置しなくても大量に発電することが可能となりました。
数年前に「太陽光発電をしたいけれど、屋根が狭いから無理」と断念した方でも再検討してみてはいかがでしょうか。